何を食べたらいいのかわからないあなたへ3

色々試してみた

こんにちは!読書と実践が大好きなSE「つた」です。

前回の記事の続きで津川友介さんの「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」からです。

以下は本の中で私が特にいいなと思って線(Kindleハイライト)を引いた内容です。

茶色い炭水化物(玄米、そば等の未精製のもの)の効果は?

数々の研究において、精製されていない「茶色い炭水化物」は健康に良い影響を与えると報告されている。アメリカ、英国、北欧の国々で行われた研究を統合した78万6000人のデータを用いたメタアナリシスによると、1日70gの茶色い炭水化物を摂取したグループは、茶色い炭水化物をほとんど食べないグループと比べて死亡率22% 低かった。

茶色い炭水化物の摂取量が多いグループ(1日2・5単位以上摂取)は、摂取量が少ないグループ(週に2 単位未満)と比べて心筋梗塞や脳卒中といった動脈硬化によって起こる病気になるリスクが21%低かった。

茶色い炭水化物の摂取により糖尿病のリスクが下がることも複数の研究結果によって明らかとなっている。玄米を多く食べる人たち(週に200g以上摂取)は、玄米をほとんど食べない人たち(摂取量が月に 100g未満)と比べて糖尿病になるリスクが 11% 低かった。この研究によると、1 日50gの白米を玄米に置き換えることで糖尿病のリスクを36%下げることができると推定された。

一方で、がんに関するエビデンスは、死亡率や動脈硬化ほど強くない。 50万人を5年間追跡した研究によると、茶色い炭水化物の摂取は大腸がんのリスクを若干下げることが明らかになった。しかし、食物繊維の摂取量と大腸がんのリスクとの間には関係は認められなかったため、茶色い炭水化物に含まれる他の栄養素に大腸がんを予防する働きがある可能性もあるとされた。

蕎麦を食べるにしても、巷には小麦粉の含有量が多くて蕎麦粉が少しだけしか含まれないものもあるので注意が必要である。少ししか蕎麦粉が含まれておらず大部分は小麦粉でできている、いわば「蕎麦粉入りのうどん」を食べて健康になった気になってしまうのは危険である。十割そばや二八そばのように、できるだけ蕎麦粉の割合の高い蕎麦を選んで食べるのが好ましい。米の場合、単一の原料でない場合、ブレンド米などである旨が表示されているので、玄米だけなのか玄米と白米を混ぜたものなのかは容易に判断できるだろう。

白米については、1 日 2 杯( 315 g)くらいが糖尿病のリスクが上がりはじめる境界だと考えても良いだろう。

米の摂取量とがんとの間には統計的に有意な関係は認められなかった。つまり、白米の食べすぎは糖尿病のリスクを上げるものの、がんのリスクを上げることはないと考えられる。

私の感想

糖質制限をしていた経験からすると玄米でも血糖値は上がるため、単純に血糖値のことだけを考えると、玄米も食べないにこしたことがないのかなと思っています。ただ私のように血糖値は下がったけど別の病気になっては元も子もないので判断がむつかしいところです。ここで言われているとおり、白米を玄米に変えると病気になる確率が下がるということは間違いないようですので、選択肢としては「白米を玄米に変える」又は「食べない」のいづれかを選ぶ必要がありますね。自分の場合は今は糖質制限をやめて、昼は「そば」、夜は「玄米」を食べるようにしています。ここは今後の血糖値を見ながら調整していくつもりです。

あと注意が必要なのは、上記にも書かれているとおり、そばといいながら、小麦粉の方が多く、蕎麦粉の含有量が少ないものが多くあります。実際にスーパーに行って買う時に成分表示をみると「小麦粉、蕎麦粉」の順に表記されているものが殆どです(成分表示は含有量の順番に表記されている)、ですので買う時は少し高いですが10割とか7割と書かれたそばを買うようにしてください。

 

塩分の取りすぎはやっぱりダメ

塩分の健康への悪影響を軽減するには大きく分けて 2 つの方法がある。 塩分摂取量を減らすか、カリウムを多く含む食品を摂取するかである。塩分とカリウムは逆の働きをする。塩分が血圧を上げるのに対して、カリウムには塩分の体外への排泄を助けることで、血圧を下げる効果がある。よって、カリウムを多く含む野菜や果物は血圧を下げてくれるとされている。

ある研究によると、カリウムの摂取量が最も多いグループは最も少ないグループと比べて死亡するリスクが 20% も低かった。塩分とカリウムの比をとると、カリウムと比べて塩分摂取量が多いグループの人は心筋梗塞によって死亡するリスクが 2 倍も高かったと報告されている。   1 つだけ注意が必要なのは、腎臓が悪い人にとってカリウムのとりすぎは危険であるということである。

塩分摂取量が多いと血圧が高くなり、心筋梗塞や脳卒中のリスクが上昇する ことは複数の研究より明らかになっている。また塩分摂取量を減らしてカリウム摂取量を増やすことで、心筋梗塞や脳卒中になるリスクが25下がると報告されている。そして、19個の観察研究をまとめたメタアナリシスの結果でも、塩分摂取量が多い人は脳梗塞のリスクが23%高いとされている。実は、塩分摂取で高血圧になるだけでなく、塩分は胃がんの原因となる可能性も示唆されている。欧米人には大腸がんが多いのに対して、日本人や中国人に胃がんが多いのは、日本食や中華料理には塩分が多く含まれることが原因の 1つであるという仮説がある。

一方で、塩分摂取量が少なすぎるのも健康によくない可能性があるという報告もある。世界 17 か国に住む 35 ~ 70 歳の 10 万人を対象とした研究( PURE 研究)では、塩分摂取量が多い場合ではなく、少なすぎる場合でも循環器疾患(心筋梗塞など)の発症や死亡のリスクが高かったと報告されている。

日本で行われた研究によると、食塩の総摂取量と胃がんとの間に関連は認められなかったものの、塩分濃度の高い食品(漬物、たらこや筋子、干物や塩蔵魚)の摂取量が多いほど胃がん発症率が高かった。塩分濃度の高い食品によって胃の粘膜が傷つけられることががんの原因であるという仮説がある。

大好きな肉、、、

加工肉の場合、 1 日あたりの摂取量が 50 g(ホットドッグ 1 本、ベーコンスライス 2 枚)増えるごとに、大腸がんのリスクは18%増加すると報告されている。赤い肉の場合、 1 日100g摂取するごとに大腸がんのリスクが17%増加するとされた。

その結果、赤い肉や加工肉の摂取量が多くなるほど、大腸がんのリスクが高くなる傾向が認められた。

加工肉の摂取量が多くなるほど、全死亡率、脳卒中や心筋梗塞など動脈硬化による死亡率、がんによる死亡率がいずれも上昇することが明らかになっている。

まとめると、日本人においても牛肉や豚肉などの赤い肉や、ハムやソーセージなどの加工肉は、大腸がんのリスクを上げるだけでなく、脳卒中や死亡率の上昇にもつながる体に悪い食品であると考えられる。現時点では、この 2 つを比較すると、加工肉の方が健康に悪いと言うことができるだろう。普段の食事では、できるだけ赤い肉加工肉の量を減らして、代わりに(健康へのメリットあり)や鶏肉を摂取することをおすすめする。

鶏肉の摂取量が多い人ほど大腸がんのリスクが低いと報告されている。

赤い肉や脂質をたくさん摂取したら、血糖値は下がるかもしれないが、(この本ですでに説明したように) 心筋梗塞や大腸がんなどのリスクが高まってしまう。糖尿病患者さんの治療の目的は、血糖値というデータを直すことではなく、糖尿病によって起こる脳梗塞や腎臓病を防ぐことにある。単に「数字合わせ」で血糖値のデータを良好に保っても意味がない。

 

私の感想

大好きな肉(特に豚肉)が健康に悪いというのは残念ですが今は鶏肉中心で魚を週に1、2回食べるように食事を見直しました。加工肉も結構好きだったのですが今は週1回程度に減らしました。ちなみに私が通っている胃の整体の先生によると、肉は脂質を多く含んでいるため胃にも負担がかかるので特に私にはよくないみたいです。(でも好きやけど)

他には!?

確かに卵を食べても血中の悪玉コレステロール値は上がらないかもしれない。しかし、卵の摂取量が多い人ほど、糖尿病や心不全のリスクが高く、糖尿病患者については心筋梗塞や脳梗塞などの病気のリスクが高いことが報告されている。 卵はあまり食べない方が良く、食べるとしても 1 週間に6 個までに抑えることが健康にとってはベストであると私は考えている。

人口甘味料

ダイエット飲料や人工甘味料の健康への影響に関しては、あまりよくわかっていないというのが現状であり、さらなる研究が待たれる。もちろん普通の炭酸飲料とダイエットの炭酸飲料であれば、後者の方が健康への害は少ないと考えられるものの、人工甘味料にも害がある可能性が示唆されているので、もし飲まなくても大丈夫なら飲まない方が良いだろう。どうしても飲みたい人にとっては、「カロリーゼロだから大丈夫」と過信するのではなく、体への悪影響の可能性が否定できていないので、できるだけ控えめに飲むことをおすすめする。

糖尿病の人は?

糖尿病の人が、白い炭水化物・糖分の代わりに食べるべきなのは、やはり「究極の食事」だろう。糖尿病の人は腎臓が悪くない限り、白い炭水化物以外には制限しないといけない食品はない。よって、白い炭水化物を減らす代わりに、 ① 野菜と果物、 ② 魚、 ③ 茶色い炭水化物(雑穀類)、 ④ オリーブオイル、 ⑤ ナッツ類の摂取量を増やすべきである。現実的に白い炭水化物の代わりになるのは、「茶色い炭水化物」だろう。

高齢者は?

高齢者にとって最善の食事とはどのようなものなのかに関しては、残念ながらエビデンスは十分ではない。しかし、糖尿病患者の血糖値のコントロールなどに関して、 最近では高齢者はもっとゆるめのコントロールの方がむしろ長生きできるのではないかという研究結果が集まってきている。おそらく同様のことが普段の食事でも言うことができると思われる。つまり、中高年の時には白い炭水化物や赤身の肉など、病気になるリスクを上げる食事を控えた方が良いものの、高齢になって食欲が落ちてきたら、そのような食事制限はゆるめた方が良いと考えられる。

子どもは?

残念ながら子どもにおける健康的な食事に関するエビデンスも少ない。基本的なスタンスとしては大人と同じ食事で良いのだが、成長期であったり、とても活動量が多い場合にはカロリー不足になってしまう可能性がある。太っていないのであれば、食欲に合わせて食事の絶対量を増やすことは問題ないと思われる。

正確な医療情報を手に入れる方法

インターネットを用いて日本語で健康情報を入手するのであればおすすめしたいのが、国立がんセンターや厚生労働省のホームページである。特に国立がんセンターが発表する情報は秀逸なのだが、残念なことにがん以外のトピックは扱っていない。さらには、日々の食事に関して皆さんが知りたいと思っていることの多くを解決してくれないことに気づくだろう。病気やその治療法に関してはメドレーという医師たちが書いている優れたホームページがあるのだが、残念ながら食事に関する情報はほとんどない

そこでこの問題を解決する最良の方法が、「英語を用いて検索する」ことであると筆者は考えている。 同じグーグルを使っていても、日本語(google.co.jp)で検索すると正確性の低い健康情報が多いのだが(最近では改善されてきているが、まだまだ英語の方が質の高い情報が得られる)、同じ内容を英語(google.com)で検索すると各段に質の高い健康情報が得られるようになる。

食事に関しては、ハーバード公衆衛生大学院(アドレスがhttps://www.hsph.harvard.eduからはじまる)、アメリカを代表する名門病院であるメイヨークリニック(アドレスがhttps://www.mayoclinic.orgからはじまる)、民間企業であるウェブエムディー(WebMD)(アドレスがhttps://www.webmd.comからはじまる)あたりがよくまとまっており、わかりやすい内容である。前記よりは少し硬い文章で読みにくくなるが、世界保健機関(WHO)やその下部組織である国際がん研究機関( IARC)、欧米の学会のガイドライン、国立の研究所などのホームページにも信頼できる健康情報が掲載されている。

まとめ

結局は以下の健康によい5つの食品を中心に摂って、健康に悪い3つを避けるということに尽きますのでこれだけは覚えておいて少しでも意識してみてください。私も肉好き、お菓子好きですが出来る範囲で取り組んで行きたいと思います。

数多くの信頼できる研究によって本当に健康に良い(=脳卒中、心筋梗塞、がんなどのリスクを下げる)と現在考えられている食品は以下の5つ。
① 魚
② 野菜と果物(フルーツジュース、じゃがいもは含まない)
③ 茶色い炭水化物 (精製されてないもの、玄米やそば)
④ オリーブオイル
⑤ ナッツ類

逆に、健康に悪いと考えられているのは、 以下の3つ。
① 赤い肉(牛肉や豚肉のこと。鶏肉は含まない。ハムやソーセージなどの加工肉は特に体に悪い)
② 白い炭水化物
③ バターなどの飽和脂肪酸