やることがありすぎると感じてるあなたにお勧めの方法

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こんにちは!読書と実践が大好きなSE「つた」です。

私は無駄なことがキライで、仕事でもプライベートでもいつも楽する方法ばかり考えてます。ここ最近読んだ本のなかで、少ない時間で大きな効果を出すための方法が書かれた「エッセンシャル思考」という本がかなりよかったので紹介したいと思います。

 

 

以下は本の中で私が特にいいなと思って線(Kindleハイライト)を引いた内容です。

何もかもやろうとするのをやめる

「何もかもやらなくては」という考え方をやめて、断ることを覚えたとき、本当に重要な仕事をやりとげるこ とが可能になるのだ。自分の生活を振り返ってみてほしい。よく考えずに仕事を引き受け、「何でこんなことやっているんだろう」と不満に思うことはないだろうか。相手の機嫌を 損ねないためだけに依頼を引き受けていないだろうか。イエスと言うことに慣れすぎて、思考停止していないだろうか?

また、忙しすぎてすり減っていると感じることはないだろうか。働きすぎなのに成果が出なかったり、どうでもいい作業に追われて仕事ができないと感じたこ とはないだろうか。つねに走りつづけているのに、どこにもたどり着けないような気がしないだろうか?  ひとつでも思い当たることがあるなら、エッセンシャル思考を試してみたほうがいい。​

 

エッセンシャル思考は、より多くのことをやりとげる技術ではない。正しいことをやりとげる技術だ。もちろ ん、少なければいいというものでもない。自分の時間とエネルギーをもっとも効果的に配分し、重要な仕事で最大の成果を上げるのが、エッセンシャル思考の狙 いである。

<私の場合>

この本は全てをそのまま今の仕事に適用できるわけではないが、非常に示唆に富む内容で参考にできる部分が多いと思います。

対象としては、会社に入ったばかりの若手より、ある程度裁量範囲を持った中堅層以上で有効です。

私はSEで会社では10人程度のチームのリーダーですが、エッセンシャル志向に近い考え方は昔から持っており、どうでもいいことは捨てて、大事なことに集中して成果を出してました。
例えば今のチームは私がリーダーに就任したときチーム状態はボロボロでした。
1.成果物の品質が悪くトラブルが多発
2.残業や休日出勤が恒常的で生産性が悪い
3.ルールやドキュメントが不十分で担当者が異動でいなくなると他の人がわからない、隣の人が何をやっているか知らない
といった感じです。

最初はあまりの酷さにびっくりしましたが、まずはチーム立て直しの優先順位をつけました。
とりあえず最低限の「品質」を確保しないとお客さまに迷惑をかけるのでこれが第1、次に「生産性」を上げないとメンバーが疲弊するのでこれが第2、この2つが達成できてから3のルールやドキュメントを整備して要員交代に耐えらえれる強いチームにしようと決めました。

多少の期間的な重複はありますが、やらないと決めたことは一切やらずにやると決めたことだけに集中しました。その甲斐があってそれぞれを半年づつ、合計1年半で上記全てを達成することができました。この経験があったのでエッセンシャル志向には非常に納得感があり、チームメンバーにも改めてこの本の紹介をしました。

 

ある種の努力は、ほかの努力よりも効果が大きい
大学生になった私はカスタマーサービスのアルバイトを始めた。時給は9ドル。1時間=9ドルと考えるのはたやすいが、私はそれより も大事なことに気づいていた。問題は、時間とお金ではなく、時間と成果の関係なのだ。「この仕事で、もっとも価値のある成果は何か?」と私は考えた。解約するつもりの顧客を引き止めることができれば、もっとも大きく会社に貢献できるはずだ。そこで私は、解約を思いとどまらせるために全力を注いだ。やがて私が担当する顧客の解約率はゼロになった。おかげで私の報酬は増え、会社にも大きく貢 献できた。努力は大切だ。だが、努力の量が成果に比例するとはかぎらない。がむしゃらにがんばるよりも、「より少なく、しかしより良く」努力したほうがいい。​

 

「より少なく、しかしより良く」という考え方に慣れるのは、思ったほど簡単なことではない。たいていの人 は「もっと努力しろ、もっともっと」と長年言われつづけてきたはずだ。だが努力の量を増やしても、いつか限界がやってくる。それ以上努力しても成果が増え ないどころか、逆に成果が減ってしまう。「努力した分だけ報われる」というのは、ただの幻想だ。残念ながら、世の中はそこまで単純ではない。​

あなたのまわりにも、つねに予定を詰め込みすぎる人がいるのではないだろうか。移動に10分かかる場所 で10分後にミーティングが始まるのに、「一本だけ」と言ってだらだらメールを書いている人。大事なプロジェクトの締切と同じ日に、面倒な報告書の作成を 引き受けてしまう人。親戚の誕生日パーティーに招かれて、映画の約束があるのに「行く」と言ってしまう人。彼らにはトレードオフが見えていない。すべてを同時にできると思っている。だが現実には、メールを書いていればミーティングに遅れる。大きな締切が重な れば、少なくとも一方が遅れる(仮に両方終わらせたとしても、品質はボロボロだ)。誕生日パーティーと映画が重なっていれば、どちらかをあきらめるしかな い。 何かに「イエス」と言うことは、その他すべてに「ノー」と言うことなのだ。 何かを選ぶことは、何かを捨てること。この現実を受け入れられない人は、コンチネンタル航空と同じ運命をたどることになる。中途半端に片足ずつ突っ込ん で、あれもこれも失うことになるのだ。​

<私の場合>
これは「その仕事に求められていることの本質を考える」ことができれば、少ない努力で最大の成果を出せるよい例だと思います。私のまわりでも、いつも遅くまで残っているのに、よいアウトプットがでなかったりする人がいますが、そういう人は何も考えずにただがむしゃらにやっているんじゃないかと思います。
頭を使って「考える」という行為はしんどい、一方手を動かすだけならしんどくないし、仕事してる気がするので、そうなる気持ちは分かりますが、やはりこれは本末転倒な結果になります。

多数の瑣末なことのなかから、 少数の重要なことを見分ける
数ある選択肢のなかから本質的なものを見極めるための技術を紹介する。非エッセンシャル思考に慣れている人は、そのプロセス を面倒だと感じるかもしれない。だが、見極めることこそが、エッセンシャル思考の真髄だ。本当に重要なものごとを見極めるために必要なことは5つ。
じっくりと考える余裕、情報を集める時間、遊び心、十分な睡眠、そして何を選ぶかという厳密な基準だ。非エッセンシャル思考の人は、これら5つをとるに足りないものだと考える。あればいいという程度の贅沢品、あるいは無能の証拠。 「もちろん考える時間があればいいと思うけれど、あいにく仕事が忙しくてね」 「この会社に入ったからには、睡眠不足は覚悟してください」 「遊び心なんてふざけたことを言ってないで、さっさと働けよ!」  忙しく動きまわることを有能さの証だと思っている人は、考えたり眠ったりする時間をなるべく減らそうとする。しかし本当は、立ち止まる時間こそが、生産性を高めるための特効薬だ。立ち止まる時間は無駄な寄り道ではなく、前に進むための最短コースを教えてくれるのである。エッセンシャル思考の人は、なるべく時間をかけて調査・検討し、意見を交わし、じっくりと考える。そうすることで初めて、本当に重要なものを見極めることが可能になるのだ。​

<私の場合>
例えば会社でチームや個人の目標を立てるときに、ついつい欲張ってしまうことはありませんか?で結局、期限の直前に間に合わないことに気付いて、適当にお茶を濁すことになる。こんな感じでは到底、いい結果を出すことができません。数は少なくてもそれに集中すれば、いい結果がでるはずです。これを繰り返すことが、結局一番の近道だと思います。

大局を見る
1972年12月29日、イースタン航空401便がフロリダ州のエバーグレーズ国立公園に墜落し、100名以上の死者を出した。歴代の航空機事故 のなかでも最悪の部類に入る大事故だ。のちにおこなわれた調査で、機体には何の問題もなかったことが判明した。では、何が原因だったのか。飛行機が着陸体勢に入ったとき、操縦していたアルバート・ストックスティル副操縦士が異変に気づいた。前脚が降りたことを示す緑ランプが点灯しない。調 べたところ、車輪の異変ではなく、ランプの球切れであることがわかった。彼らはランプを直そうとしたが、それに気をとられるあまり、自動操縦が解除されて いることに気づかなかった。機体は高度を下げ、そのまま墜落した。要するに原因は機体の故障ではなく、人間の注意不足だったのだ。目の前の小さなトラブルに気をとられたせいで大きな問題を見逃し、取り返しのつかない悲 劇が起こった。ささいなことに気をとられすぎると、大局を見失う。仕事や生き方でも同じだ。何をするときにも、すぐれたジャーナリストのように、本質を見抜く目を持た なくてはならない。​

問題を明確にする
セールスフォース・ドットコムの元副社長イーライ・コーエンは、5人の部下と共にサンフランシスコの高級ホテルの一室に集まっていた。経営課題のシミュ レーションに臨むためだ。これから3時間のあいだに、ほかのチームを圧倒するような解決策を出さなくてはならない。コーエンのチームは、なかなか前に進めずにいた。何か意見を言うたびに、さらなる問題や疑問が生まれてくる。解決策を探していたつもりが、いつしか無秩 序な意見のぶつけ合いに変わってしまう。アドバイザーとしてその場にいた私は、15分間待ってから議論を中断させた。「そもそも今、何の問題を考えているんです?」  私がそう言うと、全員気まずそうに黙り込んだ。それから誰かが別のことを言い、それをきっかけにまた話が脇道に逸れていった。 私はもう一度話をやめさせ、同じ質問をした。何度か繰り返したあと、ようやく彼らは静かになり、問題の本質を考えはじめた。何を解決しなくてはならないか。そのために、何を決めなくてはならないか。彼らはよけいな話をやめて、個々のアイデアをより深く検討し直した。それらをつなげる大きな流れは、いったい何なのか。やがてでたらめな動きがやみ、ひ とつの大きな推進力が生まれた。その勢いに乗って具体的なアクションプランと条件を決め、責任範囲まで確定させた。

<私の場合>
これも会議でのあるあるネタですね。議論しているといつの間にか論点が拡散されていく、アイデアの案出し会議等であれば歓迎すべきことですが、何かを決める会議ではこの流れは好ましくないです。
あくまでも私の経験上ですが、拡散させていくのはだいたい特定の人に偏っているように思います。。。私の場合は話が拡散していきそうになると、いつもやんわりと軌道修正を促すようにして会議時間が伸びるのを防止してます。

逆プロトタイプ
最近ビジネスの世界でよく聞く言葉に、「プロトタイピング」というものがある。プロトタイプ、つまり大まかなモデルを作成し、本格的に取り組む価値があるかどうかを試してみるというやり方だ。  何かをやめるときにも、同じやり方が応用できる。本格的に撤廃する前に、簡単な形で試してみるのだ。リンクトインのディレクターをつとめるダニエル・ シャペロは、これを「逆プロトタイプ」と呼んでいる。逆プロトタイプのやり方は簡単。今やっていることを試験的にやめてみて、不都合があるかどうかたしかめるのだ。私のクライアントだったある男性は、会社で新たなポストについたとき、前任者のこなしていた仕事量に仰天した。数えきれないほどのテーマについて、非常 に精密でグラフィカルな報告書を、毎週欠かさず作成していたのだ。彼はその仕事を引き継ぐことになったわけだが、そこまでやる意味があるのかと疑問に思っ た。あまりに手間がかかりすぎるし、それほど利益に貢献するとも思えない。そこで彼は、逆プロトタイプを試してみることにした。報告書をつくるのをやめて、どんな不都合が起こるか様子を見てみたのだ。その結果、誰も困っていな いことがわかった。何週間ものあいだ、誰ひとりそのことに気づかなかったほどだ。こうして報告書が不要であることを実証できたので、彼は堂々と報告書を撤廃することにした。同じことは、さまざまな分野に当てはまる。顧客や友人や家族のために苦労してやっていたことが、実は相手にとって何の意味もなかったということがあるか もしれない。ためしに、その行動をやめてみるか、あるいは簡素化してみよう。しばらく様子を見て、とくに誰も困らないようならやめてしまったほうがいい。​

<私の場合>
これは面白いですよね。昔からずっとやってるけど、あまり必要とは思えない仕事があれば辞めてみるというのは手っ取り早くて効果ありそうです。机上でいろいろ考えるよりも、実際に辞めてみたほうが手っ取り早いし、影響もわかりやすいので是非取り入れてみてはいかがでしょう。

長くなってきたので続きは次の記事で。
ルや人を使うよ