子供が言うことを聞かなくてイライラしているあなたへ

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こんにちは!読書と実践が大好きなSE「つた」です。

世間でタブーとされるため取り上げられることがない真実について、エビデンスを挙げつつ論理的に説明した本を読んだので紹介したいと思います。

◆言ってはいけない-残酷すぎる真実- 橘玲(読書)
橘玲さんの本が好きで新刊が出るたびに読んでます。随分前に読んだ本ですが、久しぶりに読み返して特に興味深かったところを要約としてまとめてみました。

<要約>
●環境の要因より実は遺伝要因が大きいもの

 ①論理的推論能力の遺伝率は 68%、IQの遺伝率は 77%。これは、知能のちがい(頭の良し悪し)の7~8割は遺伝で説明できることを示している
②統合失調症の遺伝率は双極性障害( 躁 うつ病)と並んできわめて高く、 80%を超えている(統合失調症が 82%、双極性障害が 83%
③身長の遺伝率が 66%、体重の遺伝率が 74%

 ④犯罪心理学でサイコパスに分類されるような子どもの場合、その遺伝率は 81%で、環境の影響は2割弱しかなかった。しかもその環境は、子育てではなく友だち関係のような「非共有環境」の影響とされた。この結果が正しいとすれば、子どもの極端な異常行動に対して親ができることはほとんどない。

●子供にとって一番重要なもの

思春期を迎えるまでは、「友だちの世界」が子どもにとってのすべてだ。このように考えれば、子どもの成長にあたって子育て(家庭)の影響がほとんど見られない理由がわかる。

勉強だけでなく、遊びでもファッションでも、子ども集団のルールが家庭でのしつけと衝突した場合、子どもが親のいうことをきくことは ぜったいにない。どんな親もこのことは苦い経験として知っているだろうが、ハリスによってはじめてその理由が明らかになった。子どもが親に反抗するのは、そうしなければ仲間はずれにされ、「死んで」しまうからだ。

それでは、親が子どもに対してしてやれることはなんだろう? それに対するハリスのこたえはきわめてシンプルだ。 「親は無力だ」というのは間違いだ。なぜなら、親が与える環境(友だち関係)が子どもの人生に決定的な影響を及ぼすのだから。白人と黒人の生徒が混在する学校に通う黒人の子どもは、「勉強するような奴は仲間じゃない」という強い同調圧力をかけられている。仲間はずれにされたくなければ、意図的によい点数を取らず、ギャングスターの振る舞い方を身につけなければならない。同様に男女共学の学校に通う女子生徒は、「数学や物理ができる女はかわいくない」という無言の圧力を加えられている。「バカでかわいい女」でなければ友だちグループに加えてもらえないなら、好きな数学の勉強もさっさと止めてしまうだろう。

このように考えれば、親のいちばんの役割は、子どもの持っている才能の芽を 摘まないような環境を与えることだ。

知的能力を伸ばすなら、よい成績を取ることがいじめの理由にならない学校(友だち集団)を選ぶべきだ。女性の政治家や科学者に女子校出身者が多いのは、共学とちがって、学校内で「バカでかわいい女」を演じる必要がないからだ(必要なら、デートのときだけ男の子の前でその振りをすればいい)。同様に芸術的才能を伸ばしたいなら、風変わりでも笑いものにされたり、仲間はずれにされたりしない環境が必要だろう。
だが有名校に子どもを入れたとしても、そこでどのような友だち関係を選び、どのような役割を演じるかに親が介入することはできない。子どもは無意識のうちに、自分の遺伝的な特性を最大限に活かして目立とうとするだろうが、それは多分に偶然に左右される。

◆実践
子育てにおいて世間一般で言われているほど、親は子供に影響を与えることが出来ないなと感じたのが率直なところです。(遺伝の影響は大きそうですが)

特にうちには2人の娘がいるので子供にとって一番重要なのは「友だちの世界」というのは納得感ありました。実際うちも言うことを聞きません(笑)
思い返してみると、私も子供の時は「友だちの世界」が一番大事だったように記憶してます。
そう考えると、親の出来ることは子どもにいい環境を与えることだけと、ある意味開き直ってそこに集中する方が楽になると感じました。
まあうちは元々子供に干渉しすぎたりする感じではなく、ある程度自主性に任せてたので子育ての方針に大きな変更はありませんでした。

もし今あなたが子どもが言うことを聞かなくて悩んでるなら、この残酷な事実を受け止めて、「それが普通なんだ」とある程度開き直ってみてはいかがでしょうか。