こんにちは!読書と実践が大好きなSE「つた」です。
前回の記事の続きで尾原和啓さんの「どこでも誰とでも働ける」についてです。
以下は本の中で私が特にいいなと思って線(Kindleハイライト)を引いた内容です。
転職するときのポイント
社内で異動したり、別の会社に転職するときは、まったく同じ「業界」(異動の場合は事業部)、同じ「職種」の仕事に異動・転職するよりも、どちらか一方を横にスライドさせて、同じ業界(事業部) だけど別の職種、別の業界だけど同じ職種の仕事に就くと、自分の成長を加速させることができます。
たとえば、建築系で営業職をやっている人が、いきなり医療系の技術職に就くことは難しくても、医療系の営業職には行きやすい。エンジニアや営業、人事(HR)、広報(PR)、経理などの職種を一定にしながら、業界をスライドさせていくと、 自分のスキルを生かしてアウトプットしつつ、新しい業界の知識をインプットできます。
また、同じ建築系の中で、営業職から企画職に転職することも「あり」です。同じ業界の中で、職種をスライドさせれば、 自分の業界知識を生かしてアウトプットしつつ、新しいスキルをインプットできます。
何度も転職を繰り返すことをマイナスにとる人もいますが、もともと人材流動性の高いベンチャーに転職したり、プロボノ的にボランティアの運営に携わったりするときは、「会社」に就職するというより、「プロジェクト」に就職すると言ったほうがしっくりきます。そこにずっとい続けるのではなく、興味のあるプロジェクトに参加して自分のスキルや知識を提供し、プロジェクトが完了したら、そこで得たスキルと経験をもって次のプロジェクトに向かうイメージです。
そのとき、「次の会社に一生お世話になる」という考えを捨てると、自分の成長のために転職を利用するという「攻めの転職」ができます。「(終身雇用の)会社」ではなく「(期間限定の)プロジェクト」に就職すると考えれば、「失敗したらもう終わりだ」と過度に自分を追いこむことなく、もっと気軽に、より明確な意図をもって職探しができるはずです。
始まりの場所にいること
自分の強みをつくったり、自分を成長させたりするときに、いちばん簡単なのは、何かが始まる場所にいることです。 たとえば、AI(人工知能) やVR(仮想現実) の研究はずいぶん前から続いてきましたが、本格的なビジネス展開となると、これからです。いまこの世界に飛びこめば、まわりも素人に毛の生えたような人たちばかりですから、自分が第一人者になれる可能性が高いわけです。そういう「始まりの場所」にあえて飛びこむというのは、自分のキャリアを考えるうえで、ものすごく大事です。
では、「始まりの場所」はどのようにして見つければいいのでしょうか。 半年後に何が流行っているのかを予測するのは難しくても、5年後、 10 年後にどんな変化が起こるのかはある程度予測できます。
そのため、ぼくは毎年PwCやKPMG、日本だと野村総研(NRI) が発表しているメガトレンドの資料を読みこみつつ、世界中をめぐりながら、現状ではどうなっているかをていねいに観察しています。調査会社のガートナーがつくる「ハイプ・サイクル」も必見です。
未来予測の資料を読むコツは、最新版を読むときに、1年前と3年前のものを同時にチェックすることです。 そこで何が当たって、何が外れたのかを書き出します。すると、どの部分がボトルネックになって実現しなかったのか、課題は技術にあるのか、それとも法規制の問題なのか、国ごとの商習慣の違いが原因なのか、ユーザーの心理的ハードルを乗り越えられなかったのかが見えてきます。
そういうことをしていると、このジャンルは3年後にはブームになって、5年後には世の中に普及するということがだんだん見えてくるので、そこから逆算して、自分がいまやるべきことを考えます。業界の屯田兵といっても、やみくもに飛び回っているわけではなくて、5年後、 10 年後の未来から見て、いまのぼくが見るべき技術、行くべき場所を選んでいるのです。
私の場合
私の場合は狙ったわけではないのですが、まさにこの例にあるとおりでした。
たまたま会社でAI(人工知能)やRPA(ロボット)の導入を検討する仕事を担当したのを機に、カンファレンスやセミナーへの参加、他社宛のヒアリング等をとおして情報収集を行っていました。新しい分野なので、私だけでなく周りの人も知識はあまりなくて、少し勉強して社内に伝えるだけで有識者と思われるようになり、気が付くとAIやRPAというキーワードが出てくると私に声がかかるようになってました。
「ライフワーク」と「ライスワーク」
・生きがいを求めて「ライフワーク」に専念するには、経済的な安定が不可欠なので、最初は「ライスワーク」に支えられながら、だんだん「ライフワーク」を増やしていく
・「ライフワーク」を本業にすると稼ぎが足りないから、それを「ライス ワーク」で補填する
・「ライスワーク」は本業で、「ライフワーク」は副業やボランティアで実現する
などのプランを考えます。
人生を賭ける「ライフワーク」は、それに取り組むだけの価値のある仕事ですから、アウトプットするまでに時間もかかるし、難易度も高くなりがちです。
そこで、「ライフワーク」に寄せすぎると稼ぎが減るから「ライス ワーク」も2割くらい必要だとか、むしろいまはガンガン稼ぎたいから「ライフワーク」はほどほどにして「ライスワーク」8割でいくとか、 ライフとライスのバランスを毎年変えていくようにしましょう。
私の場合
私は「企画書や資料作成のお手伝い」をライフワーク候補として、ココナラというスキルシェアサイトで仕事をしています。ただ、まだまだ本業の稼ぎにはとおく及ばないので、当面は本業のSEをライスワークとして徐々にライフワークの比率を増やしていきたいと考えてます。加えて、子供が大きくなってきてこれからお金が必要な時期ですので、あと10年はライスワークを続ける必要があるかなと思ってます。
AIに代替されない仕事
その意味で、楽天の店長たちのような仕事は最後まで残るでしょう。「自分はこれが大好きだから、多くの人に知ってほしい。そう思って商品説明を書いたら、巻き物みたいなホームページになってしまった!」というようなパッションは、どんな機械にも代替できません。
ただし、このときに重要なのは、「自分の〝好き〟を市場にさらして、価値を見極める」というステップです。「自分の〝好き〟をとことん突き詰める」ことが仕事になるのですから、 その〝好き〟が世の中に対してどれくらいの力をもつのか、見極める必要がある のです。
「自分の〝好き〟をとことん突き詰める」に加えて、AI以降に人間に求められるのは、何が世の中の問題となっているのか、解決すべき課題は何かを発見する能力だと考えています。
「会社のここが問題だ」「この部分がボトルネックになって、社会の発展を妨げている」という部分を見つけるのは、人間にしかできません。
「自分の〝好き〟をとことん突き詰める」という意味でも、課題を発見するという意味でも、AI時代に活躍できる人というのは、少なからずハッカー的な要素をもった人なのではないかと思います。
誰かと仲良くなるための条件は3つあると、楽天のある店長さんに教わりました。
それは、①マイクロインタレスト、②自己開示、③コミットメントです。
マイクロインタレストとは「みんなの共通の話題」とは正反対の「(自分だけの)こだわり」のことで、細分化された興味・関心の対象です。自分のマイクロインタレストを自覚し、公開することで、それが一致した人とはうまくやれるようになります。
自己開示というのは、自分の弱みをさらけ出せるかどうかで、この3つの中でいちばん大事な能力です。相手の話を引き出すには、まず自分の手の内を見せること。なかでも、自分の欠点や失敗談を先にオープンにすれば、相手の警戒心を解くことができます。要するに「愛嬌がある」ということですが、リクルートにはそういう人たちがたくさんいました。
ソフトバンクの孫正義さんは愛嬌づくりが抜群にうまい方だと思っています。孫さんはツイッターの黎明期に日本でいちばんフォロワーが多い人になりましたが、自分のハゲを隠さず、むしろ積極的にアピールしたことで人気者になりました。 「髪の毛の後退度がハゲしい」というツッコミに対して、「髪の毛が後退しているのではない。わたしが前進しているのである」と返したのが有名ですが、こういうやりとりでファンになった人も多いはずです。
コミットメント は、「自分事化」です。結果を客観的な数字で受け止め、そこから逃げない。うまくいかなかったときに、誰かのせいにして逃げを打つ人は信頼されませんが、最後まで自分の責任でやり遂げる人は信頼され、好かれます。
まとめると、すごく細かいところにこだわるし、好き嫌いを隠そうともせずにあけっぴろげに話をするけれども、結果にもめっちゃこだわるよ、という人になります。こういう人は、昔から、誰からも好かれるタイプですし、それはAI時代であっても変わることはないのです。
まとめ
この本は示唆に富んだことがたくさん書かれており、シェアしたいことが一杯ありましたので3回に分割して紹介しました。ここ最近で読んだ本の中で1,2を争うぐらいおすすめですので気になった人は是非読んでみてください!
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